去年の話なんだけど、目黒雅叙園の百段階段×和の灯り展を見てきました(in2015)。
かつて「昭和の竜宮城」と呼ばれた目黒雅叙園。
婚礼サービスをワンストップで行えることをウリに結婚式場として売り出していた建物だそうで。写真室はもちろん、美容室や衣装ルームもあって、挙式から披露宴まですべてこの目黒雅叙園で済ませることができたそう。
現在でもブライダルサービスは執り行っているようです。まあ結婚の予定がないわたしにはほぼほぼ関係ないオハナシですが。。。
百段階段はその3号館に当たり、目黒雅叙園の中で唯一現存している木造建築です。
階段は7つの和室につながっていて、それぞれ「静水の間」「星光の間」など、なんとも雅なお名前が付いているのです。部屋ごとに趣向が異なり、各部屋の天井や欄間には著名な芸術家たちの作品が描かれています。
ちなみに百段階段は百段ないらしいですよ。実は99段なんだって案内の方が言ってました。
100は「完結」を意味してしまうので、あえて99段にして「永遠につづく、これからも進化し続けていく」という思いを込めたそうです。俺達の物語はこれからだぜ!
さて、今回開催された「和の灯り展」。百段階段のイベントにしては珍しく(珍しいらしい)撮影OKのイベントでした。ちなみに和の灯り展の次は假屋崎省吾さんの生け花展だったのでセレブを感じました。で、せっかくなので写真あげときますね。2016年もやるらしいので是非参考に。。。
十畝の間:葛飾北斎と江戸職人のあかり
展示はこんな感じでした。
漁樵の間:祭りのあかり
室内は全て純金箔、純金泥、純金砂子で仕上げられたベリベリ―ゴージャスな間です。
そこに現れたのは青森のねぶた。本物を初めてみたんだけど、その大きさに圧倒されました。純金×ねぶたのコラボレーション、ほんとにベリベリ―ゴージャスです。
あと木彫の柱がすごいのでこれはぜひ見てほしい。要チェック。
草丘の間:夏のあかり
これめっちゃキレイだった~!!!
江戸風鈴とアートの竹林を展示してたんだけど、風鈴の涼やかな音が静かに響いて、心が洗われるような気持ちになりました。
ちなみに描かれてるのは格天井の秋田杉及び欄間には礒部草丘の四季草花絵、瑞雲に煙る松原の風景だそうです。う、うっわからない。。。勉強します
静水の間:闇夜に浮かぶ月のあかり
ココは唯一お化け屋敷みたいに暗かったなあ。
神秘的な暗さだった。でも一番好きだった。わたしは月のモチーフが好きなので、ただただそこに惹かれていたのかも。一人でぼんやりと、灯りを見つめていたい場所だなあ。
宇宙人みたいな人形がたくさん展示されてました。
星光の間:草木のあかり
両室とも格天井及び欄間いっぱいに描かれているのは、板倉星光の四季草花だそう。コラボは造形作家川村忠晴の世界。
これとってもキレイでした。鬼灯の中に光が入ってたり、もみじのアートがあったり。こんな発想どうやったら思いつくんだろう?ってものばかり。敬服いたします。
アートばっかり気になって、部屋の装飾はほとんど見れてないw
清方の間:和紙のあかり
美人画の大家、鏑木清方が愛着をもって造った落ち着いた静かな茶室風の部屋だそうです。
これぞまさに和の灯り。。。
写真では伝えられないけど綺麗な作品ばかりだったよ。。。
頂上の間:提灯のあかり
いよいよ付きました、頂上の間。
頂上の間は山口県の七夕金魚でした。金魚が並ぶ姿は圧巻。金魚ちょうちんを手で持つこともできました。ゆらゆらゆれてかわいい。
山口県の七夕って、こんななんですね。わたしは仙台出身なので吹き流しのイメージしかなくて…所変われば品変わるとはよく言ったもんですが、同じ祭りでもこうも変化があるとびっくりしてしまうね。
山口の七夕提灯祭り、きっとすごくきれいなんだろうなあ。ぜひ一度行ってみたいですな。中原中也の記念館もあるしね。
以上7つの部屋をゆったりじっくり回ってきました。
和紙のぼんやりとした明るさは、蛍光灯とは全く異なるぬくもりとあたたかみがありますね。あかりの良さももちろんだけど、和紙の良さにじっくりと触れられるいい機会だったなと思います。なんてもっともらしいことを言ってみる
ついでに
目黒雅叙園は豪華絢爛なトイレが有ることでも有名。それについてはこちらを御覧ください。
fregrantedolive.hatenablog.com
あとよくわからないけどハワイアンレストランがありました。雰囲気違いにも程があると思うんだけど結構人が入ってました。はやりハワイアンパンケーキの暴力的な誘惑には抗えないのか……。
あ、あとね
最後に、目黒といえば寄生虫博物館だな~と思って軽い気持ちで見に行ったら地獄を見たので、面白半分では行かないほうがいいです。
地獄を見たので写真もありません。現場からは以上です。

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