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【仙台】寂寞と廃墟感溢れるさくら野(2017年2月倒産・閉店)に行って現在の状況を見てきました

2017年2月26日を最後に閉店したさくら野仙台店。BOOKOFFブックオフ)やH&Mは営業しているものの、大多数の店舗が撤去している状態です。現在の状況を見てきました。店も品物もなくなり、撤去を待つだけのマネキン。それがぽつんと建っているフロアは、うつくしい廃墟のようでした。

www.kahoku.co.jp

外観。看板も垂れ幕も全てそのまま

照明が消えた7階建てのビルが暗がりに佇む

一糸纏わぬ姿のマネキンが出迎えてくれた

足元にはレジスタ

手垢もつき、かなり年季が入っている

ボーナス出たら行こうと思ってたOZZ

跡形もなくなってしまった、さくら野の2階

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マネキンのバランス 並び 赤テープの差し込み

うつくしい ここまでくれば芸術である

他のフロアの様子を見に行く

しかし、シャッターが閉まっていて入れない

唯一入れた6階フロア

BOOKOFFが営業中だからのようだ

ここは呉服屋だったところ。

なるほど、着物を美しく見せるためかマネキンも寸胴である

さくら野の倒産により、マネキン業者も大打撃と聞いた

どのフロアのどの店にも破産の公示が掲示してある

つらい

花を携え春を待つセリア

薄暗い中に浮かぶ「Seria」の文字は陰を帯びている

此の店が春を迎えることは二度と無い

何もないので下に下る

いくら待てども人が乗らないエスカレーター

それでも彼は動き続ける

ベネトンでは液晶パネルだけが煌々と営業中

その奥には無数のダンボールと、役目を失ったマネキンが並ぶだけ

着せてあげる服が無い かける言葉もない

此の春イチオシのセレモニースタイルは、ナイスバディとハイヒール

そういやハイヒールだけ脱いでいないのは何故なのだろう テナントの物ではないのか

背景に咲く花の鮮やかさが いっそ皮肉めいている

透き通ったガラステーブル

マネキンとともに明後日の方向を見つめる

今更気付いたのだが、柱にはご丁寧に桜の模様が刻まれていたのだった

なんとまあ

鮮やかさを失ってから 気付くものも多い

マネキンすらなくなってしまったテナント

王様の耳はロバの耳

ここは照明すら点いていない

光差すほうが眩しい

「ギャラリー 鷹」 「エレベーター」

閉め忘れの分電盤

此の隙間から店の最期をこっそりと眺めているのかも

此の店がどんな名前だったのかすら 識ることができない

光差す方へ ありがとう

さよなら

 

 

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